仕事や職場の人間関係に役立つ
五感を表す「実践心理学NLP」のすべて
仕事や職場の人間関係に役立つ
「実践心理学NLP」のすべて
目の動きで相手の思考パターンを読み取る
- アイアクセシングキューとは、脳が視覚情報・聴覚情報・体感覚情報にアクセスする際に見られる眼球運動のこと。
- 目線がどこへ向くのかによって、相手が何を考えているのか、だいたいの思考パターンをつかむことができる。
- 目線の動きを見ることで嘘を見破ったり、効果的なプレゼンテーションの方法が分かったりする。
目の動きを観察する
アイアクセシングキュー
アイアクセシングキューとは
アイアクセシングキューとはアイパターンとも呼ばれ、脳が視覚・聴覚・体感覚にアクセスする際の目の動きのことを言います。目の動き方を見ることで、その人がどの情報にアクセスしているのか読み取ることができるのです。相手の考えていることをなんとなくつかむことで、コミュニケーションに生かすことができるでしょう。 動きのパターンは以下の6種類です。 ・左上 ・真左 ・左下 ・右上 ・真右 ・右下 それぞれの動きについて、詳しく見ていきましょう。
左上
過去の視覚イメージを考えている状態
相手が左上を見ているときはあなたから見て右上になるので、時計でいうと1時~2時の方向です。このとき、相手は記憶された視覚イメージにアクセスしています。たとえば旅行の感想を聞くとき、相手は過去の風景の記憶を呼び起こそうとするため、視線が左上にいくでしょう。
真左
過去の音声イメージを考えている状態
相手が左を見ているときはあなたから見て右になるので、時計でいうと3時の方向です。これは過去の聴覚イメージにアクセスしています。過去の出来事の中で聞こえていた音や、誰かと交わした会話を思い出そうとしているのです。過去に聴いた音楽を思い出そうとするときも、視線が左側に動く傾向にあります。
左下
内向的な思考の状態
相手が左下を見ているときはあなたから見て右下になるので、時計でいうと4時~5時の方向です。これは内的対話をしている状態で、「わたしはこの仕事に合っているのだろうか……」などと自問自答しているときの目線です。独り言が伴うこともあります。内的対話では過去の経験に基づいて考えることになるので、過去の感情を呼び起こしていることが多いです。
右上
未来の視覚イメージを考えている状態
相手が右上を見ているときはあなたから見て左上になるので、時計でいうと10時~11時の方向です。これは未来の視覚情報へアクセスするときに起こる目線の動きです。架空の想像をするときにも、自分の中で確立していない情報を見ることになるため、視線が右上になります。
真右
未来の視覚イメージを考えている状態
相手が右を見ているときはあなたから見て左になるので、時計でいうと9時の方向です。これは未来の聴覚情報を想像しているときに起こります。聞いたことがない音をイメージすることになるので、たとえば誰かが歌っているところを想像するときにもこのような目線の動きになるでしょう。これから行われるであろう発言を予想するときも、目線が右にいきます。
右下
体感刺激を考えている状態
相手が右下を見ているときはあなたから見て左下になるので、時計でいうと7時~8時の方向です。右側を見るときには未来について考えている傾向にありましたが、右下だけは異なり、この瞬間の体の感覚にアクセスしている傾向にあります。過去の感情や実体験を思い出すときにも右下を見ることがあるでしょう。
コミュニケーションにも役立つ
相手の思考パターンを読み取る
視線の動きを見ることで、相手が今どの情報にアクセスしているのか予想することができます。その結果、相手の思考パターンをなんとなく読み取ることができるでしょう。今どのようなことを考えているのか分かるだけでも、コミュニケーションには有用です。
日常での活用方法①
嘘を見破る
相手の目線の動きを見て、嘘をついているかどうか分かることがあります。たとえば過去のことを聞いているのに、目線が右上に動いたら怪しいと言えるでしょう。過去の視覚情報にアクセスするときには目線が左上に動くはずなのに、右上に動くということは、未来の視覚情報を作りだそうとしていると考えられるからです。しかし目の動きには個人差があるので、右上に動いたからといって必ずしも嘘をついているとは限りません。あくまで目安として考えるようにしましょう。また、右側と左側というのは相手と自分で反対になることを忘れてはいけません。
日常での活用方法②
相手の印象に残る
目線の動きで相手が重要視している感覚を読み取ることができます。たとえば目線が上にいきがちな人は、視覚情報を大事にする人です。プレゼンの際は図表やグラフといった視覚情報を取り入れることで、相手の心に訴えることができるでしょう。目線が左右に動く人は聴覚情報を重視する人と考えられます。この場合は声のトーンやスピードに気を配り、相手に音声で訴えかけるプレゼンが有効です。目線が下にいく傾向にある人は、体感覚を大事にしています。これらの工夫を実際に試してみることで、より印象に残りやすくなるでしょう。このように相手のパターンを見極めることで、インパクトを与えるアプローチにつながるのです。
効果的にNLPを学べる
講座の選び方
上司を含めた職場での人間関係の場、また、取引先・得意先の担当者との交渉の場において、もし相手の心理状態を把握できるならば、コミュニケーションは非常に良好となるでしょう。相手方にしてみれば「よく自分のことを理解してくれた」という気持ちになり、あなたの評価はグッと上がります。
上でご紹介したアイアクセシングキューは、眼球の動きから相手の心理状態を把握するための技術。「眼球が右上を向いている時には未来の視覚情報へアクセスしている」などの理屈は、きっと多くの人が理解できることでしょう。アイアクセシングキューを体得すれば、仕事上のコミュニケーションがうまくいくだけでなく、家庭内での立ち振る舞いや、パートナーとの関係においても、今よりも良好な関係を築くことができるはずです。
アイアクセシングキューとは、アメリカで開発された実践心理学・NLPで提唱されている理論の一つ。多くの有名人が取り入れているメソッドなので、自己啓発に関心のある方の中には、その名前を聞いたことがあるという人も少なくないでしょう。
NLPの「理論」を学ぶには、ネット上や書籍の情報だけで十分です。しかしながらNLPの「実践」を学ぶには、ケーススタディ等を通じて専門家から直接指導を仰ぐ必要があります。
以下のページでは、NLP講座を行っているスクールの情報をご紹介。アイアクセシングキューを始めNLPに関心がある方は、ぜひ参考にしてみてください。