いざ、営業交渉!
自信を持って交渉するには?
交渉がうまくいく!その秘訣とは
- クライアント(顧客)側との信頼関係を築くことからスタートする
- 営業トークで押し切るのではなく、聞き上手になってクライアント側の問題点を抽出する
- 自分のスキル不足を感じているなら、NLPのリフレ―ミングやモデリングといったテクニックを活用する


営業先で交渉を成功させるために必要なこと
営業職に就いたものの…交渉が苦手なSさん
今の会社に就職するまでは理系の大学院に通っていたSさん。
大学では研究に勤しみ、決まったメンバーのみと過ごして卒業しました。
営業職とは縁もゆかりもないところから、今の会社に飛び込んだ理由は「人付き合いが苦手だったから」。
Sさんは新しい人間関係を築くことに抵抗感を覚えるタイプでした。そんな自分を変えたいと思い、営業職を希望したそうです。コミュニケーション能力をアップさせたいというのがSさんの狙い。しかし、思うように成果が挙げられないままSさんは営業職2年目を迎えてしまいました。
コミュニケーション能力アップを狙って営業職へ
将来やりたい仕事が特になかったSさんは、まず「自分がどうなりたいか」について考えてみました。
人生を楽しむためのスキルを身につけていたい、というのがSさんの出した答え。それに合わせて浮かんだのは「人生を楽しむためのスキルはコミュニケーション能力ではないか」という仮説でした。
コミュニケーション能力を身につけるために営業職に就いたSさんですが、研修で行なった飛び込み営業で衝撃を受けます。同時に研修を受けた新入社員を含め、全体の3~4割ほどの人しか営業先から名刺をもらってくることができなかったのです。
営業職2年目のSさんの悩み
研修を終え、本格的に営業の仕事をスタートさせました。昼間はさまざまな営業先を回り、先方に笑顔で迎えられたり門前払いされたりしながらSさんは頑張っています。ただ、営業に対する苦手意識はぬぐえないまま。1年目のように膝がガクガクと震えることはなくなったものの、緊張して動悸が激しくなります。
それでも、Sさんは営業職を辞めるつもりはありません。コミュニケーション能力を高め、もっと成長したいと考えています。
自信が持てない自分の意識を変える3つの方法
交渉を成功させるカギは聞き上手になること
営業マンというと何となく話し上手な人を想像するかもしれませんが、営業マンにとって最も大切なのは「聞き上手」であること。
およそ2割話して、残り8割は相手の話に耳を傾けるくらいがちょうど良いと言われています。
「時間をください」「説明させてください」など、一方的に相手に求めるのはNGです。開口一番で営業トークに移らず、相手をじっくりと観察し、相手が抱えている悩みや改善点を探してみましょう。
自社のことを話すよりも相手の話を聞こうとする姿勢には、多くの人が好感を抱きます。相手の話を聞きながら、自社の商品と相手の問題点が合致する部分はないか探ってみるのも営業マンとして大切な姿勢です。
リフレ―ミングで物事の見方を変える
コミュニケーション能力に自信がないSさんのように「自分はこうだからダメなんだ」と思い込んでいる人は多いはず。しかし、それは自分で思い込むことで余計に制限をかけてしまっている状態です。1つの事実を悲観的に捉えるのではなく、違う視点で事実を捉え直してプラス要素を見出すためにNLPの「リフレ―ミング」というテクニックを活用しましょう。
例えば、コミュニケーション能力が低いという事実からプラス要素を見出すと、自分の改善点を把握できている・伸びしろがある・同じ悩みを持っている人の気持ちがわかるなどが挙げられます。
否定的な思い込みがあれば一度立ち止まり、リフレ―ミングで理想の自分に近づいていきましょう。
交渉がうまい人をモデリングして自信をつける
あなたの職場に交渉術に長けた人がいるなら、その人をモデルにして成功パターンを学びましょう。NLPではこれを「モデリング」と呼んでいます。
あの人を真似してみるといいよ、と上司や同僚から言われたことがあるかもしれませんが、真似る方法までは教えてもらえないはず。モデリングするにも、正しい手順があるのです。
まず、目の前にモデリングしたい相手を思い浮かべてください。そして自分の意識が相手の中に入っていくようにイメージします。相手になりきった気分で呼吸をし、さまざまな風景や音を感じましょう。次に、相手がいつも行なっている立ち振る舞いや姿勢を意識します。そのうえで相手のポリシーやスキルを探ってください。どんなことを信じていて、どんな風に役立てているのでしょうか。最後に、相手の心理状態をイメージします。
これがモデリングの手順ですが、五感をフル活用するため、うまくできない方もいらっしゃるでしょう。NLPのテクニックを教えているスクールではモデリングの方法も教えてくれます。気になる方は体験セミナーをチェックしてみてくださいね。
営業職で交渉術を成功させるためのポイント
契約成立までの近道は相手と信頼関係を築くこと
営業マンとクライアント(顧客)の間には、言うべくもなく信頼関係(ラポール)を築くことが交渉成功の秘訣です。最初は営業マンを警戒していたクライアントがあなたを信用し、信頼するようになるからこそ契約に繋がります。
売りたいだけの営業マンとは2回目以降も会いたいと思いません。つい契約してしまう営業マンは、クライアント側の抱えている問題点に対して真剣に考えてくれ、セールスとは全く関係のない話でも真摯に聞いてくれる人です。その時は契約に至らなかったとしても、良い関係を築けていればあなたの名刺を大切に取っておいてくれるでしょう。
最初のうちは焦らずに、クライアント側に合わせた対応を心がけてみてください。
ペーシングで相手と共通点をつくって
信頼関係を深める
人は共通点が多い相手を見つけると、勝手に親近感を抱きます。この心理状態を取り入れて、相手とより信頼関係を深めるのが「ペーシング」という考え方です。実践心理学NLPのテクニックの1つで、相手に自分と似ていると思わせるために話し方や姿勢を合わせることを指します。
初対面であれば、表情・呼吸のリズム・姿勢・動作・座り方などのボディランゲージでペーシングしましょう。そうすることで、相手に「私とあなたは同じですよ」と伝えられるのです。
ミルトン・モデルを使って意思決定を引き出す
交渉の際、営業マンが持っている情報力が弱く、相手の意思決定を引き出せないことがあります。そんな時は、営業マンが提示した情報を相手に自由な幅で解釈してもらう方法が有効です。そこで活用できるのがNLPの「ミルトン・モデル」というテクニック。「専門知識が豊富である」「多くの販売実績がある」など、あえて曖昧な情報を与えることで相手は自由に解釈してくれます。実際にまだ1,000件の販売実績しかなかったとしても、「多く」という表現を使ったことにより、相手は1,000件以上の販売実績をイメージしてくれる可能性が。
また、2回目以降の商談の場を取りつけるために「日時に関してのご連絡は今日でも明日でも構いません」と、連絡してもらうことを前提に話を進める手段としても有効です。
ネットや書籍だけでは
実践できない
職場に役立つNLP講座の選び方


それぞれの対人関係の解消はたしかに、NLPのメソッドで解消できますが、頭でわかっていてもなかなか実践できないもの。
そこで役立てたいのが、多様な職種、さまざまな年代がいる講座で実践的に学ぶこと。オススメ講座や選び方を紹介します。