年下の上司とのつきあい方

我慢しなくちゃ駄目?
年下上司・年上部下との関係を
良好に保つ方法

年下上司・年上部下との関係を悪化させないためには?

  • 年下上司や年上部下に対してネガティブな思い込みを持っているとコミュニケーションがうまくいかない
  • 本来仕事に年齢は無関係!「この人のためなら頑張ろう」と思える信頼関係を築くのが大事
  • 年下上司も年上部下もお互いにやりにくさを感じている。相手を思いやった行動を心がけよう

自分の上に立つ年下の無礼な態度に不満が爆発した男性

悩みTrouble

派遣先で礼儀のない年下Sさんのもと
働くことになったRさん

派遣社員としてさまざまな会社へ出向しているRさん。派遣の仕事をしていると年下の上司のもと働くことになることは多いようですが、あるときの派遣先で出会ったSさんとの関係に悩みはじめます。

SさんはRさんよりも10歳も年下なのですが、自分が上の立場であるゆえタメ口で偉そうな態度をしてくるのです。指示を出すときは「これやって」と命令口調、わからないことを聞きに行くと「知らない」とそっけない返事をされ、Rさんは憤りを感じていました。

初めのうちは仕方がないと我慢していたRさんですが、年上に対する態度ではないと怒りがこみあがり遂にSさんを呼び出してしまいます。

Sさんの態度に我慢しきれず
怒りをぶつけてしまったRさん

Sさんの態度に我慢できなくなったRさんは、Sさんを呼び出して口の利き方や態度をきつく注意しました。

こってり油をしぼられたSさんはその後無礼な態度をなおし、Rさんに敬語で接するようになります。

ここで事態が収束すれば良かったのですが、今度はRさんがSさんにタメ口で話すようになってしまいました。今まで我慢していた分、歯止めがきかなくなってしまったのでしょう。

注意されたことによってSさんはRさんを恐れるようになり立場が逆転。言うことを聞くSさんに気分を良くし、RさんがSさんに失礼な態度をとるようになっていきます。

SさんとRさんの関係が問題視され
契約が途絶えることに

RさんのSさんに対する態度はその後も続き、別の社員さんに目をつけられるほどになっていきました。

Sさんも歳の差を気にしてRさんに逆らえません。そんな態度が続いたためRさんは会社のメンバーから不信感を持たれるようになっていきます。

結果、それが問題となってRさんの契約更新はなくなりました。職場を離れなくてはならなくなったのです。

20代頃までの学生生活では「年功序列」が当たり前だったため、「年齢は関係ない」と頭でわかっていてもつい年下上司の態度に苛立ってしまうことは多いでしょう。RさんやSさんはお互いどのように接すれば良好な関係を築けたのでしょうか?

思い込みを捨てて相手に信頼をおく

変え方How to change

思い込みに気を付けて相手を見てみる

人はそれぞれの思い込み(フィルター)を通して物事を捉えています。

自分の中に年齢に対する思い込みがある状態では、年下上司・年上部下と正しいコミュニケーションをとれません。

例えば年下の上司が単に仕事のミスを指摘したとしても、「年下からの指摘=馬鹿にされている」と認識してしまうことがあります。

また年上部下が良かれと思って言ったアドバイスを、「経験が浅いと指摘されている」と感じてしまう年下上司もいるでしょう。

自分が相手の行動に対して思い込みによる過剰な反応を返していないか確認してみてください。「思い込んでいる結果と異なる結果が得られたことはなかったのか?」を考えてみるのが最適です。

信頼関係を築けば年齢が気にならなくなる

年下の上司や年上の部下と円滑に仕事を行なうには信頼関係を築くことが1番。

年齢に関係なく「この人のために頑張りたい」と思える関係性を築ければトラブルは起きにくいでしょう。

年上部下からすると自分より若い人が先に出世していく姿は面白くなく、プライドが傷つけられるものです。

年下上司もそうした感情を感じとるため、指示するときには気をつかうでしょう。つまりお互いに仕事のやりにくさを感じてギクシャクしてしている状態なのです。

その状態ではコミュニケーションにトラブルが生じ、仕事がスムーズに進まないのも当然。実践心理学NLPでもコミュニケ―ションの土台として扱われている「信頼関係」を重視することが大切でしょう。

ネガティブなイメージを捉え直してみる

年下上司と年上部下はお互いのネガティブなイメージによってコミュニケーションロスを引き起こしている可能性があります。

「経験の浅い年下が上司になったら仕事が進まないに決まってる」「どうせ年上の部下は自分の指示通りには動いてくれない」など。

ネガティブな印象からお互いを避けるようになると、適切に情報が伝わらなくなってしまいます。そこで有効になるのがNLPスキルの中の「サブモダリティ」。

負のイメージを良いイメージへ捉え直すことができます。相手に好印象を持つことで前向きにコミュニケーションを図れたり、ネガティブな状況もチャンスだと捉えたりすることができるかもしれません。

年下上司へのアプローチ方法を工夫してみる

接し方How to contact

相手のペースに合わせて信頼感を得る

コミュニケーションの基本は信頼関係。人は親近感のわく相手に信頼を寄せる傾向があるので、相手と信頼関係を築くためには相手の使う言葉や身振り手振りに合わせることがカギになります。

子どもに話しかけるときにしゃがみこむように、相手の目線に合わせてコミュニケーションをとってみましょう。

また、相手が自分にとって望ましくない行動をしているときも、はじめは相手の言い分を聞いてあげると安心感・信頼感が生まれます。

頭ごなしに指摘するよりも自分の意見が伝わりやすくなるでしょう。「あの人のためなら仕方ない」と思ってもらえるようになれば、コミュニケーションが飛躍的に良くなるはずです。

わざと曖昧に伝えることで無意識を刺激する

相手とコミュニケーションを図るNLPスキルの1つに「ミルトン・モデル」というものがあります。

省略や一般化されている表現を用い、相手にふわっと投げかける方法です。

年下上司は少ない経験の中でメンバーをまとめようと必死、年上部下は自分のほうが能力があるはずなのにとプライドが傷ついている状態で、お互い心のどこかで相手にとやかく言われたくないと感じています。

相手のやり方にいちいち干渉するのはコミュニケーション悪化の要因になるでしょう。

ミルトン・モデルにのっとりざっくり伝えることで相手が聞き入れやすくなり、相手の深い部分へアプローチできる可能性があります。

思い込みをポジティブに変換する

年下上司・年上部下の間には思い込みがあり、円滑なコミュニケーションの邪魔になっている可能性があります。

RさんとSさんも「年下で経験が少ないから自分のほうが上」「年上には逆らえない」という思い込みのせいで関係がねじれてしまったのかもしれません。

NLPの「リフレーミング」によって問題をポジティブに捉えたうえで行動すれば、案外スムーズにコミュニケーションを図れるかもしれませんよ。

「自分のほうが経験が多いからフォローしてあげられる」「年上の人の意見を取り入れやすい」と良い意味付けをしながら相手と接すれば、相手の反応も変わってくるはずです。

ネットや書籍だけでは
実践できない
職場に役立つNLP講座の選び方

それぞれの対人関係の解消はたしかに、NLPのメソッドで解消できますが、頭でわかっていてもなかなか実践できないもの。

そこで役立てたいのが、多様な職種、さまざまな年代がいる講座で実践的に学ぶこと。オススメ講座や選び方を紹介します。

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