相手の自発性を引き出す(ミルトン・モデル)

相手の自発性を引き出すミルトン・モデル

対人関係に、自分の感情のコントロールに役立つ
NLPメソッド大公開

ミルトン・モデルで相手の潜在的なリソースを引き出そう

  • ミルトン・モデルは催眠の一種だが、日常生活でもよく使われている身近な手法。
  • 質問を抽象化することによって、相手の抵抗を受けることなく、メッセージを届けることが可能。
  • ミルトン・モデルには「逆メタモデル」「前提」「間接的誘導パターン」「メタファー」の4種類がある

効果的にミルトン・モデルを習得する
NLP講座の選び方

ミルトン・モデルは催眠療法の一種

ミルトン・モデルとは?

ミルトン・モデルの名前の元になったのは催眠療法家のミルトン・エリクソン。抽象的な表現を体系化したモデルのことを指します。催眠療法というとちょっと怪しげに思われるかもしれませんが、このミルトン・モデルは日常生活でも使われているほど身近で、誰にでもできるものなのです。

催眠とは、外部に対する注意が低下している「トランス」という状態を導くことです。人はトランス状態になると、メッセージをそのまま受けやすくなります。

ミルトン・モデルには
・逆メタモデル
・前提
・間接的誘導パターン
・メタファー

の4種類がありますので、それぞれ詳しく解説していきます。

  1. 判断や批判を避ける
    逆メタモデル

    逆メタモデルとは

    逆メタモデルとは省略・歪曲・一般化する表現のことを指します。具体的な表現を使うと、聞き手は判断や批判を行うことができますが、抽象化した表現を使うと判断や批判をすることなく、メッセージをそのまま受け取りやすくなります。

    例えば、広告で「5%オフ」と書いてあった場合、「他店と比較するとそれほどでもない」という批判ができますが、「お買い得」「閉店セール」などと書いてあった場合は比較対象がないため、相手はメッセージを受け入れて足を運ぶようになるというわけです。

  2. 自分が相手に望む状態を組み込む
    前提

    前提とは

    表現の中に自分が相手にしてほしい行動・考え方を組み込む表現を前提と言います。選択肢を与えているようで、自分が望む結果を相手に誘導しているわけです。

    例えばイベントに参加させたいときに「参加しますか?」と尋ねるのではなく、「最初から参加しますか?途中から参加しますか?」と尋ねることで、「参加する」という行動を前提とすることができ、相手が参加する確率が高まります。

  3. 指示せずに行動させる
    間接的誘導パターン

    間接的誘導パターンとは

    「●●してください」という直接的な指示をすると、相手の反発を受けやすくなります。そこで、直接的な指示をせず、間接的に誘導する表現方法があります。

    例えば「参加していただければと思っています」という表現を使えば、直接参加させる指示にはなりませんが、こちらの希望に相手を誘導していることになります。

  4. 「例え」で求める結果を促す
    メタファー

    メタファーとは

    メタファーとは「例え」のこと。直接的ではない表現を使わないので、意識的な抵抗が起きにくく、無意識のうちにメッセージを届けることができます。

    例えば、旅行会社のパンフレットに「美味しいお食事があなたを待っています」といった表現が見られます。また、会社で「●●部長も君のこと褒めていたよ」という表現をされたことがある方も多いかもしれません。

    自分以外の他の人や物を使うことで、メッセージが届きやすくなるのです。

職場で役立つ
ミルトン・モデル活用法

  1. メタファーで部下のモチベーションをあげる

    Aさんは、部下のBさんのモチベーションをあげようと、どう褒めるべきか考えました。「この間のプレゼン、すごく良いよ」と褒めるのも良いのですが、ちょっとお世辞臭く聞こえるかもしれません。そこで、「この間のプレゼン、お客さんからも好評だったよ。契約になるかもね。」と伝えました。

    お客さんを例えにすることで、客観性も増し、お世辞のように捉えにくくなり、Bさんのモチベーションもさらにあがったということです。

  2. 上司に間接的誘導でお願い事をする

    上司にお願い事をするのは気が引けるものです。Cさんは作った書類を上司のDさんに確認してもらおうとしています。そこで、Cさんは「書類を確認してください」「確認お願いします」という直接的な指示を避け、「チェックいただけますか?」という疑問形でいつもお願いしています。こうすることで、Dさんにとって「指示されている」という感覚が薄れ、角が立たないように書類の確認をしてもらうことができます。

  3. 前提でイベントの参加率をアップさせる

    職場の飲み会の幹事を任されたEさん。職場の同僚に「飲み会は最初から参加されますか?途中から参加されますか?」と尋ねてみたところ、「参加する」ことが前提となって、参加率が前回の飲み会よりもアップしたそうです。

  4. 逆メタモデルと前提で興味を引くことに成功した

    F実さんは、NLPを学んでいくうちに「ミルトンモデル」という手法に強い興味を持ち、日常生活や職場での人間関係、そして仕事に活かしたいと思うようになりました。決して口下手ではないほうだったFさんですが、ミルトンモデルの手法を使うことにより、さらに人とのコミュニケーションを円滑にまわそうと考えたのです。

    まずは、仕事上で担当している顧客へのメルマガ作りに活かしました。これまでは「通常価格より5%オフ」や、「前モデルと比較して○○%性能が上がりました」という具体的な内容の文面を使用していましたが、"逆メタモデル"を応用して「今だけの限定セール」や「前モデルよりもさらに使いやすくなりました」といった変更を加えました。こうすることにより、お客さんの興味を引くことに成功しました。

    また、今まで参加率が悪かった社内イベントに関しても、「AプランとBプランのどちらに参加できますか?」と言ったたずね方をするようにしました。"参加する"という前提で選択肢を用意し、相手の自発性を利用して参加してもらうことにより、イベントの参加率と内容に対しての関心を寄せさせることが出来ました。ちょっとした意識の改善で、相手から反感や否定をされることが少なくなり、コミュニケーションが円滑になったとFさんは感じています。

効果的にNLPを学べる
講座の選び方

NLPのメソッドやテクニックはネットや書籍で学ぶことは十分に可能です。ただ、職場や仕事で活かすためには、対人で実践できる講座がオススメ。なかでもより効果的に学べる多様な年齢層や職種の人のいる講座をどういう基準で選ぶのか?おすすめの講座はどれか?などを紹介します。

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