目的を達成するために
成功への戦略を立てるストラテジー
対人関係に、自分の感情のコントロールに役立つ
NLPメソッド大公開
ストラテジーで行動を変えよう
- ストラテジーは人間が何かを達成するための五感で、これが行動に影響を与えている。
- ストラテジーを自分自身で変えてみることで、行動も劇的に変わってくる。
- 行動をしている最中ではなく、行動をし終わった結果をイメージすると行動に移しやすくなる。
わかっているけどできないときにはストラテジーを見直そう
ストラテジーとは「戦略」という意味がある英単語ですが、NLPにおいては「何かを達成するための五感」という意味合いで使われます。
人間の行動は「朝起きたら歯磨きをして、着替えをして、会社に行って、パソコンの電源をつける」というようにパターン化されています。
生活の中でこうしたパターンが決まっているからこそ、余計なことを考える必要がなくてスムーズに日々の生活を送れるのですが、一方でパターンから外れる行動はなかなかできないものです。
ストラテジーを理解していれば、自分の行動はもちろん、人の行動も変えることができます。
ストラテジーとは?
人間の行動にはストラテジーが伴いますが、そもそもストラテジーとは何なのでしょうか?
ますはストラテジーを分類してみましょう。
視覚(V)→外部視覚(Ve)、内部視覚(Vi)
聴覚(A)→外部聴覚(Ae)、内部聴覚(Ai)、内部対話(Ad)
体感覚(K)→外部体感覚(Ke)、内部体感覚(Ki)
主に目で見た情報と、耳で聞いた情報と、その他の情報(においや味、触覚など)の3つに大分され、その中にさらに表面的に見聞きする外部と、内面的に感じる内部が存在します。
好ましくない状況が起きているときには、V、A、Kのいずれかが働いていないことが多いので、ストラテジーを変えるときにはV、A、Kのすべてを変えてみる必要があります。
ストラテジーを変える方法
例えば部屋が散らかっているとしましょう、このときには以下のようなストラテジーが発生しています。
散らかっている部屋を見る(Ve)
↓
片付けるのは面倒だと思う(Ki)
↓
「掃除するのは明日にしよう」と心のなかで思う(Ad)
↓
そのままにする
一方、好ましいストラテジーは以下のとおりです。
散らかっている部屋を見る(Ve)
↓
掃除をした部屋を想像する(Vi)
↓
きれいになった部屋で過ごす心地よさを感じる(Ki)
↓
「掃除をしよう」と心のなかで言ってみる(Ad)
↓
掃除をする
掃除をした後の部屋を心のなかでイメージして、心地よさを感じる感覚をもつことで、掃除をするという行動に結びつきます。
結果を想像すれば、ストラテジーを変えて行動に移りやすくなります。例えば、ダイエットをしようとしているとしましょう。辛い食事制限や毎日の運動を想像するとどうしても躊躇しがちですが、ダイエットをして体が軽くなり、小さくなった服も着られるようになり、異性にもてるようになったことを想像すれば行動しやすくなりませんか?
途中のプロセスよりも、成功した結果をイメージしたほうがストラテジーを変えやすくなるのです。
メタモデルでストラテジーを聞き出し、相手の行動を変える
ストラテジーを使えば相手の行動も変えることができます。特に省略、歪曲、一般化された情報を回復するメタモデルで相手に質問すると効果的です。
例えば、「緊張しています」と相手が言った場合、「緊張するのはいつもですか?」と聞き出します。「…いつもではありませんが」と返ってきたら、さらに「どうして緊張していることがわかるのですか?リラックスしているかもしれないじゃないですか?」とさらに尋ねます。
相手が「手が震えているように感じて、「上手くしゃべれない」と自分の声が聞えるんです」といった場合は、手が震えているように感じる(Ki)、「上手くしゃべれない」という自分の声が聞える(Ad)という2つのストラテジーが緊張を生み出していることがわかります。
そこで、こうした2つのストラテジーを変えれば緊張しなくなるという緒が見えるわけです。
職場で役立つ
ストラテジーの事例


-
ストラテジーを変えて苦手な人と話せるようになった事例
Aさんは職場に苦手なBさんという同僚がいます。Bさんはなんとなく気難しいイメージがある人で、なかなか話しかけづらい雰囲気があります。
今までAさんには「Bさんに話しかけると何を話していいのかわからない(Ki)」というストラテジーが働いていました。そこで、話しかける行動を想像するのではなく、「Bさんと仲良くなって仕事もスムーズになる(Ki)」、そして「何か話すネタはあるだろうと心のなかでつぶやく(Ad)」というようにストラテジーを切り替えてBさんに休憩時間話しかけてみました。
意外とBさんは気さくに話してくれて、仕事をする上でも助け合う関係になり、プライベートでも飲みに行くようになりました。 -
目標金額を貯金するためにストラテジーを変えた
Cさんには、いつかどうしても行ってみたい海外の観光名所がありました。そのためにお金を貯めて旅行資金にしよう!と昔から思っていたのですが、普段あまり節約しないタイプだったため、なかなか目標とする金額を貯めることができませんでした。数年たっても状況は良くならず、どうにかならないかと悩んだところ、NLPに出会いました。そこで、自分の「お金を貯められない」というストラテジーを考えてみました。
Cさんの今までのストラテジーはこうでした。
憧れの場所に行きたいと思う(Ve)
↓
行きたいけどお金がないと思う(Ki)
↓
「まぁそのうちいつか貯まるでしょう」と心のなかで思う(Ad)
↓
現状維持といった内容です。
それを、
憧れの場所に行きたいと思う(Ve)
↓
目標の旅費を貯めた自分を想像する(Vi)
↓
実際にその場所を訪れる気持ちを感じる(Ki)
↓
「節約しよう」と心の中で言ってみる(Ad)
↓
家計簿をつけたり節約法を学べる本を買ったりしてお金を貯めるというストラテジーに変えたのです。
目標としている金額を貯めて、実際にその場所を訪れている自分を想像することで、そのためにどうすればいいのか考えやすくなりました。
-
ストラテジーを変えて上司への苦手意識がなくなった
Dさんには、Eさんという少し苦手な上司がいます。とくに威圧的であったり相性が悪かったりするわけではないのですが、以前仕事上のミスを叱られたことがあってから、どうしても苦手意識が取れませんでした。しかし、Eさんとうまくやっていかなければ、仕事がなかなかスムーズに動きません。
そこでDさんは、今までEさんに対して働いていた、「Eさんと一緒にいると居心地が悪い(Ki)」というストラテジーを変えることにしました。一緒にいることで気まずい思いをする、という想像をやめて、
「Eさんと仲良くなりたいと思う(Ve)
↓
Eさんと和やかに会話できるようになっている自分を想像する(Vi)
↓
そのことでどれだけ仕事がスムーズに回るかを考える(Ki)
↓
何かたわいないことを話しかけてみよう、と心の中で言ってみる(Ad)というストラテジーを作りました。
最初は少し勇気が要りましたが、何気ない世間話を振ることによって、思っていたよりも会話が弾むようになりました。また、以前の自分のミスに対しても、これからどうすれば失敗が少なくなるかアドバイスをもらうこともできました。
- 目標があるけど達成できないときは、ストラテジーを見直そう
- 途中のプロセスよりも、成功したときの結果を強く想像しよう
- ストラテジーをコミュニケーション改善に活かそう
「自分にとって良くない結果を変えたい」と思ったら、そうなることで発生しているストラテジーを見直すことが大切です。成功したときの結果をイメージすることにより、それに伴った行動はどのようなものかがわかりやすくなります。
効果的にNLPを学べる
講座の選び方


NLP(神経言語プログラミング)のメソッドやテクニックは、「実践心理学」や「脳の取扱説明書」とも呼ばれる非常に役立つツールです。まずは、インターネット上の特集や書籍などで学び、概要に触れてみましょう。そして、「もっと学びたい」、「このメソッドやテクニックを、もっと職場や仕事上で活かしたい」と感じたら、NLPを学ぶことができる講座がおすすめです。
NLPはネットや書籍などで学ぶことも十分可能ですが、やはり対人で実践することができる講座のほうがより効率的に学ぶことができます。なかでもより効果的に学べる多様な年齢層や職種の人のいる講座をどういう基準で選ぶのか?おすすめの講座はどれか?などを紹介します。