ネガティブなイメージや考え方
をコントロールするサブモダリティチェンジ
対人関係に、自分の感情のコントロールに役立つ
NLPメソッド大公開
サブモダリティを変えれば、自分の気持ちも変わる
- 視覚的な距離が近ければ近いほど気持ちは強くなり、遠ければ遠いほど弱くなる。記憶も同じ。
- サブモダリティには主観的に記憶を見る「アソシエイト」と、客観的に見る「ディアソシエイト」の2つに分類される。
- 嫌な記憶は遠ざける、楽しい記憶は近づけることによって、気持ちをコントロールすることができる。
サブモダリティチェンジで
気持ちの強弱をコントロール
例えばあなたはステーキが大好物だとしましょう。目の前にこんがり焼けたステーキがあるのを見た場合と、お店の外からステーキがあるのを見た場合では「食べたい」という気持ちに違いが出ませんか?
同じ食べ物でも、目の前にあるのと遠くにあるのとでは、目の前にある場合の方が、より「食べたい」という気持ちが強くなります。
視覚には距離という要素があり、その距離によって受ける感覚が異なります。視覚の距離など五感の構成要素をNLPでは「サブモダリティ」と呼びます。
もちろん、目に見えるものはこのサブモダリティが大きく関係しているのですが、気持ちもサブモダリティが大きく関係しているのです。
アソシエイトとディソシエイト
先程、ステーキを思い浮かべるという作業をしましたが、これをアソシエイト(実体験)と言います。自分の目を通して見た風景を思い浮かべることで、気持ちをイメージすることができます。
一方、ステーキを食べたそうにしている自分の姿を思い浮かべることをディソシエイト(分離体感)と言います。
どちらもサブモダリティですが、アソシエイトは当事者の気持ち、ディアソシエイトは客観的な人の気持を想像するという違いがあります。
記憶のサブモダリティチェンジをする
記憶にもサブモダリティが存在します。距離やアソシエイト、ディアソシエイトの違いによって、同じ記憶でもそれから受ける感覚は違うものです。
記憶というのは過去の出来事なので、今現在は起こっていないのですが、嫌な記憶を引きずっているという人は、記憶が等身大となっています。
サブモダリティを変えること(サブモダリティチェンジ)によって、記憶に対する感覚を変え、嫌な思い出が軽減できます。
嫌な記憶を遠ざけて、良い記憶を近づける
例えばあなたが恋人と喧嘩したことをずっと引きずっているとしましょう。そのとき、恋人からひどいことを言われた、あるいは自分も言ってしまったという記憶が近く感じられるようになっていると思います。
それを客観的なディアソシエイトに変えて、2人が喧嘩をしている光景を遠くから眺めているようにイメージすると、嫌な気持ちが軽減されていくかと思います。
逆に2人でデートに行ったり、旅行に行ったりしたときの光景は、自分の目で見るアソシエイトに切り替えて、今でも体験しているかのように記憶の距離を縮めてみてください。そうすると楽しかった思い出が蘇るようになるかと思います。
嫌な記憶は遠ざけ、楽しい思い出は近づけることで、恋人との関係も修復できるようになります。
職場で役立つ
サブモダリティチェンジの事例


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サブモダリティチェンジで苦手意識を持っていた上司との関係を修復した事例
Aさんは上司のBさんに非常に強い苦手意識を持っています。それはAさんが仕事でミスをして激しくBさんに叱責されたのが原因です。今でもBさんの大きな声や表情が頭から離れないのです。
しかし、Aさんは事務所の外に出るように、叱責されている光景を遠くから客観的に見えているようにイメージしました。すると、なんとなく気持ちが落ち着いてきたのです。
さらに叱責されている記憶だけでなく、Bさんに褒められたり、一緒に飲みに行ったり、雑談したりしている記憶を近く、今起きていることかのごとくイメージするようになりました。すると、「仲良くやってきたんだから、これからも仲良くできる」と思えるようになったのです。
こうしてサブモダリティチェンジをしたところ、AさんはBさんに再び報告や相談などをするようになり、ギクシャクしていたAさんとBさんの関係は元通りになったのです。
サブモダリティチェンジを
わかりやすく漫画で解説

「最近ずいぶん落ち込んでいるみたいだけど 大丈夫?」

「先輩、お疲れ様です。実は少し前に仕事でミスをして、課長にひどく叱られまして…
ミスを取り返してからは、課長も普段通り接してくれているのですが、それ以来なんだか私の方がギクシャクした態度をとってしまっていて」

「なるほど…
いまの関係自体は悪くないはずなのに、華さんのなかにある課長のイメージが怖いままなのか」

「そうなんです
課長も気にしてくれているのか、いつもより話しかけてくれるんですが、つい私の方が身構えてしまって…」

「なら、華さんの中の
「課長のイメージをコントロール」してみるといいかも」

「コントロール?それはどういうことですか?」

「実際にやってみるね。まず、華さんが課長に怒られていたときを思い出しながら、そのときの課長を思い浮かべてみて。その課長はどんな顔でどんな声だった?」

「う、う…やってみます。
すごく怒っていて、声も荒げてます…」

「そう、それは華さんから見た課長の記憶だよね。じゃあ少し記憶の視点をコントロールして、華さんが課長に叱られているところを客観的に、部屋の窓の外から見ているところをイメージしてみて。
できれば頭の中のイメージを、モノクロ映像にしてみるといいかも。どう?ちょっと怖い気持ちが遠ざかった感じがしない?」

「…あっ、本当ですね。
頭の中の課長の叱り声も、少し小さくなった感じがします」

「じゃあ今度は、さっき言っていた『課長が気を使って話しかけてきてくれている』ところを思い出してみて。
そのときの課長はどんな顔でどんな声だった?今度はそれを客観的にじゃなくて、華さんから見たイメージで、鮮明に思い浮かべてみて」

「こっちの緊張をほぐしてくれようとしてる感じがわかります。課長、私を元気づけようと色々話しかけてくれてたなぁ…
こっちの緊張をほぐしてくれ うん、何だか、課長が怖い気持ちが薄れてきたような感じがします。先輩、これってなんですか?」

「これは「サブモダリティチェンジ」といって、嫌な記憶は遠ざけていい記憶は近づける、という
「NLP」という心理法の一種だよ」

「へぇ、心理法なんですね。でも何だか難しそうです」

「そんなことないよ。NLPは難しい理論というより自分自身の考え方をスイッチするようなものが多いから『勉強』というより『役立つテクニック』を身につけているイメージなんだ。講座もたくさんあるけど、自分に合ったものを選ぶと楽しいよ」

「へぇ・・・
私でも参加できるのかな?」
効果的にNLPを学べる
講座の選び方


長く仕事をしていれば、どんな人でも、仕事で大きなミスをして上司や取引先から叱責を受けた、などの経験をお持ちのことでしょう。人は、ミスをゼロにすることはできません。同じミスを繰り返さないよう、以後は注意して仕事をすることで人は成長していくものです。
しかしながら、中にはミスをいつまでも引きずって、仕事のことを想像するたびにネガティブな気持ちになってしまう人もいます。ミスに対し不感症の人に比べればマシですが、いつまでもマイナス心理を引きずっていると仕事に支障が生じることでしょう。仕事上の成長スピードも遅くなります。
一方でそんなあなたにも、取引先でのプレゼンで高評価を得たことなど、きっと仕事上での良い記憶もあるはずです。上でご紹介したサブモダリティチェンジの理論を活用し、マイナスの記憶を遠ざけて、プラスの記憶を近づけてみてください。きっと、職場でのさらなる活躍につながるはずです。
サブモダリティチェンジは、アメリカで開発された実践心理学・NLPで提唱されている理論の一つ。ネット上や書籍を通じて理論を学ぶことはできますが、独学で実践レベルのNLPを習得することは困難です。
以下のページでは、サブモダリティチェンジを具体的に体で覚えるための講座をご紹介しています。講座を開講しているスクールで実際に学び、サブモダリティチェンジの理論を体で習得していきましょう。