NLPとコーチングの成り立ちの違い

NLPとコーチングの成り立ちの違い

Coaching
  • NLPはアメリカのリチャード・バンドラーとジョン・グリンダーが天才セラピストの治療法を分析して開発した学問。
  • コーチングは特定の創始者がいるわけではないが、アメリカで研究が進められてきた。
  • NLPは自分と相手の両方に使うスキルで、コーチングは主に相手の目標達成を叶えるためのスキル。

NLPは1970年代にアメリカでのリチャード・バンドラーとジョン・グリンダーという二人の学者が開発したものです。一方、コーチングは1970年代からアメリカで普及活動が行われてきました。いずれもコミュニケーション改善に役立つ学問ですが、NLPは3人のセラピストの治療法がもとになっていることから、ネガティブな問題解決も得意としています。コーチングは相手の能力を引き出して、目標を達成するのが特徴です。

成り立ちの違い

NLPとコーチングでは成り立ちが違います。NLPは創始者が明らかになっているのに対し、コーチングは自然発生的に成立したものです。その内容についてNLPには体系だったものがありますが、コーチングは流派によって異なります。

NLPの成り立ち

NLPは、Neuro Linguistic Programmingの頭文字をとった語。神経言語プログラミングという意味で、1970年代、アメリカのリチャード・バンドラーとジョン・グリンダーの二人が開発しました。心理学と言語学を下敷きにして、人間のコミュニケーションについて体系的にまとめた学問です。また、NLPには3人の天才セラピストの治療法が組み込まれています。ミルトン・エリクソン(催眠療法)、フリッツ・パールズ(ゲシュタルト療法)バージニア・サティア(家族療法)です。 人間が世界を認識する際には、神経言語プラグラミングに沿って反応していると考えられます。そのプログラミングの構造を明らかにし、組み換えを可能にしたのがNLPです。アメリカで広まり、近年、日本でも注目が集まっています。

コーチングの成り立ち

コーチングそのものは昔からあったスキルです。1950年代からアメリカでコーチングの重要性に言及されるようになり、1970年代にはカリフォルニアの「エサレン研究所」でコーチング普及活動がはじまります。その後コーチングに関する書籍が多く出版されるようになり、身近なものとなっていきました。1990年代には日本にもコーチングが広く知られるようになります。当初は人生についてのコーチングに注目が集まっていましたが、2000年代以降は組織のマネジメントのためのコーチングへの関心が高まっています。

特徴と効果の違い

NLPは主にコミュニケーション能力を高め、自分と相手の両方に使うスキルです。一方コーチングは、自分よりも相手に対して使うスキルという点で異なっています。NLPは問題解決、コーチングは目標達成に効果的です。

NLPの特徴

NLPは自分と相手の両方を成長させることのできる学問です。コミュニケーション能力を高め、他者との関係を円滑にすることができます。たとえばNLPで学ぶ「自己重要度」では自分と周りの両方を重要だと思えるようになるため、これまでコミュニケーションが取りづらかった相手でも、スムーズにコミュニケーションを取れるようになるでしょう。

NLPは問題解決にも効果を示します。もともとセラピストの治療を分析してつくられた学問なので、ネガティブな問題解決にも効果的です。言語やイメージでネガティブな感情を解消したうえで、目標を設定して達成することができるようになります。

コーチングの特徴

コーチングもコミュニケーションのためのスキルですが、主に相手の力を引き出して目標達成をサポートするものです。自分への働きかけというよりは、他者への働きかけが主になってきます。それも、どちらかというとポジティブな目標達成をメインとしており、ネガティブな問題解決はあまり得意ではありません。

また、会話の流れにしても、コーチングは理論的な流れを大事にします。目標達成というゴールが見えており、そのゴールまでいかにクライアントを運ぶかというのがコーチングのスキルなのです。イメージを大事にする右脳的なNLPと比べると、コーチングは左脳的なアプローチといえます。ビジネスに関するスキルが身につけられることもコーチングの特徴です。

仕事や現場で役立つ心理学の
基本となるのは やっぱりNLP

コーチングをするために必要なのがNLPのメソッド

以上のように、教育コーチングは「傾聴」「質問」「承認」という3つの手法が用いられます。それらを実践するためには、高いコミュニケーション能力が必要とされるため、NLPでコミュニケーションのしかたを学んだ上で教育コーチングを実施するのが効果的です。

例えば信頼を築く「ラポール」や、相手を観察する「キャリブレーション」を活用すれば、コミュニケーションの土台が出来上がります。

質問をするときでも、「メタモデル」を使えば気づきを与え、「ミルトン・モデル」を使えば自発性を引き出すことができます。

実際に行動させるときには「ストラテジー」や「スウィッシュ」を用いると良いかもしれませんし、承認するときには、意識を変える「リフレーミング」が使えます。

以上のように、教育コーチングとNLPを組み合わせることで、相乗効果が期待できます。

特にコーチングをする立場の方には、NLPを勉強していただくことがおすすめ。まずはどのように勉強すればよいか、ご自分に合った方法を探してみて下さい。

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