営業の現場で活躍するコーチングとNLP
- 営業で大切なことは「売ること」。「何のために営業して売るのか」という意味づけが非常に重要。
- できる営業マンとできない営業マンではコーチングのしかたも異なる。それぞれに適切な指導法を身につけることが大事。
- 営業のコーチングで重要なのは「気づきを与える」「思い込みをなくす」こと。そのためにNLPのメソッドが使える。
営業の現場でもコーチングという手法は大いに役に立ちます。特に営業の現場では売上を確保することが大切なので、「訪問しなさい」「目標を達成しなさい」と指示していることが多くなっているかもしれませんね。
もちろん、営業マン自身も売ることが重要なのはわかっているかと思いますが、それがすべて行動に結びつくわけではありません。また、スキルや知識が十分じゃないので成果が出ないということや、考え方・目標を履き違えているも考えられます。
そこで、コーチングの手法を取り入れて部下を指導していけば、彼らがもっている潜在的な能力・モチベーションを引き上げて成果につなげられる可能性があります。
営業コーチングとNLPの関わり
営業コーチングで大切なのは部下に気づきを与えて、モチベーションを引き出すことです。そのためには、彼らが現状どのように考えているか・どのような状況なのかを把握して、正しい目標意識や方向性に気づかせてあげる必要があります。
コーチングの知識があったとしても、質問のしかたや話のしかた、気づきの与え方などが間違っていると、コーチングを取り入れてもなかなかうまくいきません。
営業コーチングを学ぶとともに、NLPでコミュニケーションの取り方や、考え方・意識の変え方などを学んでいくと効果的です。
できない部下をできる部下に、
できる部下をもっとできる部下にする営業コーチングの特徴
まず営業コーチングに必要なのは「売る」という行為についての意味づけです。会社の利益を稼いで自分たちの生活を安定させるためには、商品やサービスを売り込まなければならないのは当然のことです。
一方で、現場の営業マンには「お客様に無理やり買わせている」「押し売りしている」という罪悪感を抱く人も少なくありません。また、顧客満足を追求するあまり「利益に関係なく顧客の要望をすべて聞き入れる」という行動をとってしまう人もいます。
もちろん、それはそれで悪くはないのですが、まずは会社が存続させるために、「売る」という行為に対して高い優先順位付けをする必要があります。
それを前提としてコーチングを用いて部下を指導するわけですが、同じ部署には成績が良い人と悪い人がいるもの。それを同じように指導してもなかなかうまくいかないので、人に合わせたコーチングが必要です。
成績がいまいちパッとしない営業マンは、「できるようになりたい」と気持ちが大きくなるあまり「自分はダメな営業マンだ」と思い込んで自信を喪失しているケースが多いです。
焦っているあまり、「ひたすら見込みのない客先を訪問する」「断られる電話アポばかりしている」という行動をとって、より成績が下がっているという連鎖に陥っていることもよくあるものです。
そこで、上司が気づきを与えてあげると正しい方向性が見えたり、潜在的なモチベーションや能力を向上させたりすることができます。
「違う方法をとるとしたら何をする?」「●●くん(成績が良い営業マン)の営業を見て真似してみたいところがある?」というように質問すれば、今までと違う方向性が見えてきて、成績も変わってくる可能性があります。
成績が良い営業マンに対してはあまり指導する必要はないと思われがちですが、そうではありません。彼らは期待されるプレッシャーや行き詰まりなど、トップだからこそ抱える悩みをもっています。
実はなぜ自分の営業で売れているのかわかっていない人も多いため、漠然とした「いつかは売れなくなるだろう」という不安をもつこともあります。そこで、彼らが無意識にとっている「売れるパターン」を気づかせてあげる必要があります。
「どうして●●くんのお客さんは買ってくれるんだろうね?」「自分ではどこが決め手だと思う?」という質問をすることで、自分の営業スタイルを分析して、成功パターンに気づくことができます。
また、「次の目標が見えない」「成功してどのようなキャリアがあるのかわからない」と、将来に対する不安を抱えている営業マンもいます。最悪の場合、もっと成長できる・活躍できる職場を探して転職してしまうケースもあります。
そこで、できる営業マンには、より高い目標を設定させたり、キャリアパスを提示したり、マネジメントなど新たな領域での活躍の場を提示してあげることが重要です。
仕事や現場で役立つ心理学の
基本となるのは やっぱりNLP


できない営業マン、できる営業マンへのコーチング方法は異なるものですが、いずれも「気づきを与える」という点が共通しています。
この気づきを与えるということはなかなか難しいものですが、NLPの「メタモデル」や「ミルトン・モデル」を活用すれば、質問によってうまく相手に気づきを与えることができます。
また、部下の指導をする際には、意識を良い方向に変えさせる「リフレーミング」や、思い込みから開放する「ビリーフ」が使えます。
営業コーチングとNLPを使うことで、より部下の力を発揮させることができます。特に経営者や管理職の方は、セミナーや講習に通ってでも勉強する価値は大いにあります。
まずは、どのような講習がご自分にとって効果的なのか、考えてみましょう。